小鳥の病気と診療

いつまでも可愛らしく年齢を感じさせない小鳥ですが、人間と同じように歳を重ねるとさまざまな病気にかかります。
定期的な健康診断と共に、元気な時の様子、動作、糞の量や色などをよく観察し、違和感があればご相談にいらしてください。
小鳥のよくある病気、症状
感染症
●症状:吐き気、嘔吐、下痢、黒い便、脱毛、鼻汁など
ウイルスや細菌、真菌、原虫、寄生虫などが感染症を引き起こします。抗生物質や抗原虫薬、抗真菌薬、駆虫薬など、原因を見極めた上で最適な治療を行います。
感染症は飼い始めた時にすでに感染している場合もあります。そのため、小鳥を家族に迎えたら、一度検診を受けておくと安心です。
■AGY(メガバクテリア) ■疥癬症 |
生殖器の病気
●症状:食欲低下、過剰な産卵、卵づまり、腹部の腫れ
通常よりも長い期間、発情が続くことによって、様々な病気を引き起こします。過剰な産卵は、卵詰まりや卵管脱、腹壁ヘルニア等の病気につながります。
持続的な発情の原因の多くは飼育環境にあります。飼育環境の改善を図ったうえでも発情が続いてしまう場合は、ホルモン剤を使用して発情を抑える治療をしていきます。
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■セキセイインコのろう膜の変色 ■セキセイインコの卵管脱 |
栄養素の過不足
●症状:食欲不振、歩行の異常、脚の変形、脱羽
偏った食事はビタミンやミネラル、タンパク質などの不足や脂肪の多給を引き起こします。結果、多発性神経炎や甲状腺腫、肝疾患、羽毛の異常、脚の変形、歩行異常などにつながります。
早期に適切な食事へ変更、ビタミン剤の投与等を行うことで改善が見込める病気が多いです。
■オカメインコの羽毛の黄色化 ■セキセイインコのペローシス(腱はずれ) |
富士森公園動物病院での治療法

小鳥は食事や飼育環境に起因した病気で来院される場合が多いようです。
症状を緩和させることも重要ですが、原因を調べて根本的に治療することが最も大切になってきます。
小鳥も人と同様に脂肪肝や糖尿病、痛風、甲状腺肥大、腫瘍の他、様々な病気にかかります。富士森公園動物病院では、しっかり原因を見極めて、最善の治療を行っていきます。
小鳥を飼っている方へ――病気にならない飼い方とは

小鳥は種類ごとに食性が違います。食性にあった食事を与えることが大切です。ビタミン不足など不適切な食事が原因で病気になりやすくなります。穀類、ペレット、ビタミン剤、野菜などをバランスよく組み合わせる必要があります。
種類や年齢、好みや体質などに合わせて、最適なフードのアドバイスを致しますので、お気軽にご相談ください。